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海外ドラマのネタバレを含む個人的な感想

「ブレイキング・バッド」シーズン5 最終話。大いなる充実と喪失

この記事は「ブレイキング・バッド」シーズン5 第9~16話(最終回)のネタバレを含んでいます。

(▼前回までの感想はこちら)

「ブレイキング・バッド」シーズン5 PART1視聴。同じ悪に染まっても - 感想ブログ

充実と喪失

ついに終わってしまいました。

「ブレイキング・バッド」を見るためにNetflixで無料登録したのが三週間前。落ち着いて見られる時間が夜だけなので、寝不足になりながら最後まで本当に楽しませてもらいました。最終話までこんなに面白く見た海外ドラマは初めてでした。「ブレイキング・バッド」「ゲーム・オブ・スローンズ」と合わせて三大名作ドラマといわれている「ウォーキングデッド」はまだ未視聴ですが、いまものすごい喪失感におそわれています。

果たしてこの先の人生でこの穴が埋まることがあるだろうか?というくらいの大きな喪失感です。それと同時に「ブレイキング・バッド」は充実感も与えてくれました。間違いなく最高のドラマです。

ジャンル的に「犯罪もの」「麻薬がらみ」「ギャングや警察との抗争」とひとくくりにはできない魅力がこのドラマにはあります。私は元々、そういうジャンルのものが特に好きというわけではなくむしろ嫌いなほうでした。ジャンキーがドラッグと札束のために血みどろになって争うやつでしょ、というくらいの認識。ですが、これほどまでに人物の心の動きが細かく描写され、主に頭脳戦で相手を出し抜いていくのが面白いドラマはそうそうないです。

ハンクの最期

ハンクが命を落とした第14話(オジマンディアス)。ウォルターが崩れ落ちるのと一緒に、私も泣いてしまいました。ハンクが最期の言葉を言い終わらないうちに撃たれたのが非情すぎて。あのシーンを思い出すと胸が苦しくなります。

ジャック達が来る前、ハンクがウォルターを逮捕したときにはまさかハンクが死ぬなんて思いもしなかっただけにショックが大きかったです。でもハンクがマリーに電話をしたあたりから、なんだかやたらと時間の流れがゆっくりと描かれて、「愛してる」と言ったのがいかにもフラグで…。

ハンクとゴメスを殺したのはウォルターではないけど、最終話ではジャック達も全員死んでしまったから、それを証明する人がジェシーしかいないんですよね。でも、ジェシーはきっとあの後逃げたんだろうし、捕まったとしてももう死んだウォルターのために証言するとも思えない。ハンクを殺した犯人がウォルターになってしまうと、残された人たちが可哀相すぎます。辛い、苦しい、悲しい。シーズン5後半を見ているあいだはずっとそんな気持ちでした。

ウォルターの生きがい

ウォルターがこっそりと覗き見たジュニアの姿。前の家には住めなくなって、小さいアパートに移って部屋も狭くなり、お金もなく。ウォルターは罪をおかしてこのようになったけど、もし犯罪に手を染めなくても残された家族の姿は同じことになっていたのかもしれない。もしガンが寛解しなかったら、それでウォルターが帰らぬ人となり家族に借金だけが残されていたら、そこには同じような光景があったはずです。違うのは、ウォルターが罪を犯した結果、ハンクが死んでしまったこと。家族に軽蔑され、ひどく嫌われてしまったこと。ウォルターは必死にお金を残そうとしたけれど、何をやっても変わらない光景が先にあるというのはあまりに残酷です。

それならば罪を犯すことなく、綺麗な思い出だけを残せればよかったのでは、とも思いますがウォルターの本心は「自分の才能を十分に発揮できる場所を見つけて、悪いことをするのが楽しかった。家族のためではない。自分のためだった」とスカイラーを前にやっと表明されます。綺麗な思い出だけを残して、やりたかったこともやれずに、ただ病気に苦しんで死んでいくのがウォルターにとっては耐えられなかった。ハイゼンブルグとして敵と対峙していたとき、ジェシーと一緒にクリスタル・メスを作り上げたとき、ウォルターの目は強く輝いていました。

ウォルターが嫌がっていたのは、誰かに勝手に終了されること。最期にやるべきことをやり、息絶えた彼はとても満足そうでした。

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